
ルモーデ白金台
敷地は都内白金台の角地に位置して、隣地には国指定の文化財である三菱電機高輪荘があります。また、道路を挟んで明治学院大学のキャンパスがあり、緑と共にヴォーリズが設計したチャペルをはじめ、歴史的な景観が形成されています。
こうした景観を前提に、ここでは周囲の環境に対峙するランドマークではなく、ダイアログを根底に据えることにしました。
低層部はモダンあるいはクラシック等、特定の時代性を指向しないよう、アールの形状が織りなすように反復するマットなタイルを使用しました。また、上層部は透明性のある外皮で構成しようと考え、外皮としてのバルコニーのガラスの手摺には、細かい網目状のセラミック印刷を施しました。そして、最上部の軽やかなトップウイングは夜間にはライトアップされ、住戸からの照明が拡散して建物全体が行灯のようになります。