ルモーデ横浜センター北

横浜市の港北ニュータウンに位置する複合用途の建築です。ここは国内でも稀にみるほどの大規模な区画整理事業が行われました。当該地区の建物の絶対高さは20mに定められ均質な街区が広がっています。
この建築に求められたプログラムは、立体駐車場・店舗・事務所・集合住宅です。
それぞれ、異質な空間をどのようにまとめるかがテーマの1つでした。敷地の間口は32m以上あり、単純に均質なヴォリュームを積み重ねると、ヒューマンスケールを逸脱した街区になってしまうおそれがありました。
そこで、過半を占める住戸のヴォリューム(3階~7階)を各セグメントに分節して、それぞれに異なる表情を付与しました。
また、「建物の絶対高さは20m」という画一的な制度に対して、ややアイロニカルな意味も込めた高さ20mの大きなルーフを設け、そのもとで住戸の多様なセグメントがラップアラウンドするように反復することで制度と自律が併立しています。
敷地とその周辺の視覚的な環境をレファレンスする手法に依らず、均質な街区における新たな設計アプローチの試行と言えるでしょう。

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